菅原工房 見学

こんにちは、店長の安永です!

山形県は米沢市にあるかんぽうぞめの菅原工房にお客様と体験販売会に行ってきました。

工房が併設されたご自宅は庭木に雪囲いがされ、冬に向けた準備されていました。

雪を貯める貯水場や凍結対策もあります。この地域では冬場は2m近く雪が積もるそうです。


工場は、機織り場、染色場、絞りを行う場所に分かれています。

職人さんの手でひとつひとつ丁寧にものづくりされる姿は、菅原工房のみなさんの暖かさを感じずにはいられません。

素敵な紅葉ポイントを紹介してくれた元気一杯の静子さん。普段は絞りの工程を担当されています。

特殊な機械や装置があるわけではなく、手作りの台を使って作業されています。写真の緑の生地が着物の反物で、一度染めたものをひだを折るように畳みながらロープ状に巻いていきます。竜巻絞りと呼ばれる柄になります。着物を仕立てた時に全体の柄感が極端に目立たないよう、最初から最後まで13m同じ絞り方、力加減で行わねばならず、非常に繊細な工程でした。

こちらは実際に生地を織る機です。こちらでは糸を先に染めてから織り上げるものと、生糸の状態で織り上げてから染めるものと両方作られています。

米沢紬らしいフワッとした生地感をうまく織り上げていくのは至難の業で、織り手さんの技術力が大事になるそうです。着心地の良さはこの機で生まれています。



この後、染色場では実際にハンカチを使って染めの体験をさせてもらいました。

4色の染料を重ねたり、滲ませたりして染めていきます。同じあおでも、2回目、3回目と染めると色味が変わってきます。これも漢方薬を使った染料によるものだそう。


みなさん思い思いに染めを楽しんでいました。

出来上がりは個性がでていて、思い出のつまったハンカチができました。

この後染め上がった着物も見ることができ、とても素敵な経験ができました。

お客様も実際に出来上がる工程をみてみなさん感動されていました。自分の大切な着物がより思い入れのあるものになり、私も嬉しい限りです。

浅草店でも菅原先生の作品を展示しますので、ぜひみなさんにも漢方染の美しさを見にきてくださいね。お楽しみに!

遊粋 天野屋

118周年続く老舗呉服店。着物のことはなんでもご相談ください。

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