JOURNAL

はじめてでも入りやすい浅草の呉服屋へ

店長ブログ

明るい暖簾の先に着物と帯が見える入りやすい呉服店の入口サムネイル

こんにちは。きもの処 淺草遊粋、店長の安永です。

呉服屋に興味はあるけれど、扉を開けるのは少し緊張する。何か買うものを決めてからでないと、入ってはいけないような気がする。着物の名前も分からないのに、相談してよいのだろうか。そんなお気持ちになる方もいらっしゃると思います。

私は、着物のことをすでによく知っている方だけが呉服屋へ来るのではないと考えています。分からないから聞いてみたい、久しぶりに着物を出したので見てほしい、まずはどのような店なのか知りたい。その一歩を受け止めることも、店の大切な役目だと思っています。

店の前で迷ってしまうお気持ちも分かります

着物には、普段の暮らしではあまり使わない言葉がたくさんあります。着物と帯の種類、仕立てや寸法、生地やお手入れのこと。初めて聞く言葉が続くと、自分の質問が初歩的すぎるように感じてしまうかもしれません。

けれど、最初から専門用語を使って説明していただく必要はありません。「家からこんな着物が出てきた」「着てみたいけれど何を合わせればよいか分からない」「この部分が少し気になる」と、普段の言葉でお話しください。

私たちが知りたいのは、言葉が正しいかどうかではなく、今どのようなことで困っているのか、これから何をしてみたいのかということです。話しているうちに、相談したかったことが少しずつ見えてくることもあります。

ご相談は、短い一言から始められます

たとえば、「母から譲り受けた着物です」という一言だけでも、十分な入口になります。いつ頃のものか、素材は何か、どのような場面で着られるのかが分からなくても構いません。まず全体を見て、分かることと、さらに確認が必要なことを整理していきます。

「着物を着て出掛けたい」という場合も、行き先や季節、どのくらい歩く予定なのかによって、考えたいことが変わります。すべてを決めてから相談するのではなく、お話ししながら順番をつけていけば大丈夫です。

私は、お客様のお話を急いで結論へ運ばないことを大切にしています。何を一番大事にしたいのかは、人によって違います。着物を残したいのか、実際に着られるようにしたいのか、まず状態だけ知りたいのか。そのお気持ちを伺うところから始めます。

お持ちいただくものも、最初から完璧でなくて大丈夫です

相談したい着物や帯がある場合は、分かる範囲で一緒にお持ちください。小物合わせなら、候補の帯締めや帯揚げ、バッグや草履も並べて見ると、全体の雰囲気を考えやすくなります。

ただし、何を持って行けばよいか分からないときに、無理に全部を運ぶ必要はありません。まず写真で全体を見せていただき、次に必要なものを整理する方法もあります。大きな荷物を準備する前に、公式LINEや電話で相談内容を伝えていただくのも一つの方法です。

写真でご相談いただく場合は、着物や帯の全体が分かる写真と、気になる部分を少し近くから撮った写真があると、お話を始めやすくなります。写真だけでは判断できないことは、現物を確認する必要があることを率直にお伝えします。

見ること、話を聞くことも着物の入口です

店へ来たからといって、その日に何かを決めなければならないわけではありません。色や柄を見てみたい、小物を合わせたときの違いを知りたい、今後のために相談の仕方を聞いておきたい。そうした時間も、着物を身近にする入口になります。

着物は、必要なものを一度にそろえなければ楽しめないものではありません。手元にある一枚を広げてみること、帯締めを一本変えてみること、着て出掛ける日を考えてみること。その小さな一歩から楽しみは始まります。

私としてもうれしいのは、お店を出るときに「何をすればよいか少し分かった」と感じていただけることです。すぐに答えが決まらない場合でも、次に何を確認すればよいかが分かれば、不安は少し軽くなると思います。

浅草へ来られたときに、思い出していただける店へ

淺草遊粋は、浅草公会堂の正面、オレンジ通り沿いにあります。浅草は、着物姿で歩く方、街の歴史や季節を楽しむ方、初めて訪れる方が行き交う場所です。

その中で、着物について気になることができたときに、「あそこなら少し聞けるかもしれない」と思い出していただける店でありたいと思っています。詳しい相談だけでなく、着物を始める前の素朴な疑問もお聞かせください。

初めての一歩は、どなたにとっても少し勇気がいるものです。だからこそ、店長の私から先に「きれいに説明できなくても大丈夫です」とお伝えしておきたいと思います。

どうぞ、分からないままお越しください

着物の種類が分からない。相談の名前も分からない。自分に似合うものが分からない。どれも、相談してはいけない理由にはなりません。分からないことを一つずつ一緒に確認するところから始めましょう。

来店前に少し話しておきたい場合は、公式LINEや電話をご利用ください。ホームページの「初めての方へ」でも、ご相談の入口をご案内しています。

呉服屋が、着物に詳しい方だけの場所ではなく、これから着物と出会う方にも開かれた場所であること。そのことを、店長ブログを通じても少しずつお伝えしていきたいと思っています。きもの処 淺草遊粋、店長の安永でした。

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